「また人と比べてしまった」
「あの人はうまくいっているのに、自分は何をしているんだろう」
そんなふうに落ち込むことはありませんか。
私自身、人と比べることが完全になくなったわけではありません。
仕事でも、SNSでも、誰かを見て「自分にはこれがないな」と思うことがあります。
以前なら、そのまま「自分はまだまだだ」と自分を下げてしまうこともありました。
ただ最近は、人と比べていることに気づいたとき、
「そもそも自分は、どこに向かっているんだろう」
と考え直すようになりました。
人と比べること自体を完全にやめるのは、難しいと思います。
大切なのは、比べたあとに自分の価値まで下げてしまわないこと。
この記事では、人と比べるのをやめたいと思っている人が、他人基準から自分の基準へ戻るための考え方を紹介します。
なぜ人と比べてしまうのか
人はどうしても、自分と周りを比べます。
仕事の成果。
収入。
見た目。
人間関係。
結婚。
SNSのフォロワー数。
持っているもの。
年齢を重ねるほど、比較できる項目は増えていきます。
ただ、比較するときに一つ問題があります。
私たちは、
「相手にあって、自分にないもの」
ばかりを見やすいということです。
相手には人脈がある。
自分にはない。
相手は結果を出している。
自分はまだ出せていない。
相手は自信がありそうに見える。
自分には自信がない。
こうして一部分だけを比べると、当然、自分の方が劣っているように感じます。
でも、その比較は本当に公平でしょうか。
そもそも人は、それぞれ違う条件で生きています。
育った環境も違う。
これまでの経験も違う。
得意なことも違う。
経済状況も違う。
出会ってきた人も違う。
スタートラインが違う人同士の「結果」だけを切り取って、自分の価値を決める。
よく考えると、かなり無理のある比較だと思います。
1.まず「人と比べている」と気づく
人と比べるのをやめたいと思ったとき、最初に必要なのは、
比較しないように頑張ることではありません。
まず、
「今、自分は人と比べているな」
と気づくことです。
比較している最中は、それが自分の本当の評価だと思い込みやすいものです。
「あの人の方がすごい」
「自分は遅れている」
「もっとやらないといけない」
でも、一度そこから離れて、
「これは事実なのか。それとも今、誰かと比べているからそう感じているのか」
と考えてみる。
それだけでも少し距離ができます。
人と比べる癖は、一日でなくなるものではありません。
だからこそ、
気づいたら戻す。
まずはその習慣を作ることから始めればいいと思います。
2.相手が持っているものは、自分にも本当に必要なのか
人と比べて落ち込んだとき、私は一度こう考えるようにしています。
「それ、自分にも本当に必要なんだろうか」
誰かが持っているものを見ると、自分も持っていなければいけないような気持ちになります。
でも、自分が向かっている場所によって、必要なものは変わります。
会社で上を目指したい人と、自分で事業をしたい人では必要な能力が違います。
人とたくさん関わりながら働きたい人と、一人で集中して仕事をしたい人でも違います。
相手が持っているものが魅力的に見えても、
自分のゴールに必要とは限りません。
ここが決まっていないと、
他人の成功。
他人の能力。
他人の生活。
全部が羨ましく見えてしまいます。
だから人と比べてしまったときは、
「相手が何を持っているか」ではなく、
「自分はどこに向かいたいのか」
に一度戻る。
必要のないものなら、持っていなくても問題ありません。
そして必要なら、次に
「どうやって手に入れるか」
を考えればいいだけです。
3.自分がすでに持っているものを、細かく見直す
人と比べていると、自分に「ないもの」がどんどん見えてきます。
だから逆に、
自分がすでに持っているもの
を一度見直してみるのも大切です。
このとき、資格や肩書き、大きな成功だけを探す必要はありません。
小さなことまで含めて、一度全部書き出してみる。
いわゆるブレインダンプです。
たとえば、学生時代に野球をしていたとします。
「野球をしていた」
だけで終わらせると、
「別にプロになったわけでもないし」
と思うかもしれません。
でも、少し細かく見れば違います。
チームで動いた経験がある。
自分の役割を理解した経験がある。
練習を続けた経験がある。
勝ち負けを経験した。
人と競争した。
失敗したあとに切り替えた。
一つの経験からでも、いろいろなものが見えてきます。
仕事でも同じです。
「10年働いた」
だけではなく、
その10年間で何を任されてきたのか。
どんな問題を解決したのか。
どんな人と関わってきたのか。
何を普通にできるようになったのか。
自分にとって当たり前になっていることほど、本人には価値が見えにくいものです。
だから、
「何ができるか」だけではなく、「何を積み上げてきたか」
まで見ていく。
すると、自分には何もないと思っていた感覚が、少し変わることがあります。
4.足りないものは「欠点」ではなく「補えばいいもの」と考える
私は人生を、ときどき一つの「個人事業」のように考えます。
事業をしていると、全部を自分一人でできる必要はありません。
営業が苦手なら、営業が得意な人に頼る。
デザインができなければ、デザイナーに頼む。
知識がなければ、勉強する。
時間がなければ、お金を使って時間を買う。
必要なものを、必要な方法で補えばいい。
人生も似ていると思います。
誰かと比べて、
「自分にはこれがない」
と落ち込むのではなく、
「今の自分には、まだこれがない」
くらいに考える。
必要なら、
お金で補う。
人の力を借りる。
スキルを身につける。
経験を積む。
情報を集める。
方法はいくつもあります。
全部を最初から持っている人なんて、ほとんどいません。
足りないものがあることと、自分の価値が低いことは別です。
ここを分けて考えられるようになると、比較したときの苦しさはかなり変わってきます。
5.最後は「自分はどうなりたいか」に戻る
人と比べるのをやめるには、
「比較しないようにしよう」
と考えるより、
自分の行き先を決める方が大事だと思います。
どこに向かっているかわからない状態だと、周りの人全員が基準になります。
でも、
「自分はこうなりたい」
という方向が決まっていると、
周りを見る意味が変わります。
「あの人よりすごいか」
ではなく、
「自分の目的地に近づくために、今の自分には何が必要か」
を見るようになるからです。
今持っているもの。
まだ足りないもの。
過去の経験で使えるもの。
これから身につけるもの。
それを一つずつ考えていく。
人と競争するのではなく、
自分の現在地から、自分の目的地までどう進むか。
そこに意識を戻せるようになると、比較は少しずつ意味を失っていきます。
SNSで人と比べてしまうときに覚えておきたいこと
今、人と比べるきっかけの多くはSNSだと思います。
SNSを開けば、
成功している人。
楽しそうな人。
お金を持っていそうな人。
仕事がうまくいっている人。
幸せそうな家族。
いろいろな人が目に入ります。
でも、忘れたくないのは、
SNSに映っているものが、その人の生活のすべてではない
ということです。
仕事として発信している人なら、商品やサービスを魅力的に見せるために投稿していることもあります。
個人の発信でも、日常の中から「見せたい瞬間」を選んで投稿します。
それ自体が悪いわけではありません。
ただ、
相手の編集された一部分と、自分の生活全部を比べない。
これは意識しておいた方がいいと思います。
SNSを見て落ち込んだときは、
「これはこの人の人生の一部分なんだ」
と一度距離を置いてみる。
それだけでも、自分に戻りやすくなります。
人と比べることを完全にやめなくてもいい
人と比べるのをやめたい。
そう思う人ほど、
「また比べてしまった」
と、比較した自分まで責めてしまうことがあります。
でも、人と比べること自体をゼロにする必要はないと思います。
比較することで、
「あ、自分はこうなりたいんだ」
と気づくこともあります。
「これは自分にも必要だな」
とわかることもあります。
大切なのは、
比較したあとに、自分を否定する方向へ行かないこと。
比較を、
「自分はダメだ」
の材料にするのではなく、
「自分はどうしたいんだろう」
を考える材料にする。
そこまでできれば、人との比較も使い方次第だと思います。
まとめ|人と比べたときは、自分の目的地に戻る
人と比べるのをやめたいと思ったとき、
「比べないようにしよう」と無理に我慢する必要はありません。
まずは、
「今、人と比べているな」
と気づく。
そして、
相手が持っているものは本当に自分にも必要なのか。
自分はすでに何を持っているのか。
足りないものがあるなら、どう補えばいいのか。
最後に、
「自分はどこに向かいたいのか」
へ戻る。
私は今でも、人と比べることがあります。
だからこれは、人と比べることを完全に克服した人間からの話ではありません。
比べてしまったときに、
「あ、また他人の基準で自分を見ているな」
と気づいて、自分に戻す。
今はその繰り返しです。
人と比べる癖は、すぐになくならなくてもいい。
少しずつ、
他人の人生ではなく、自分の人生を見る時間を増やしていく。
それでいいんじゃないかと思います。
