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25年見続けた風景が、たった1日で「他人の場所」に見えた理由。――五感で書き換わったアファメーションの凄み

日常に走った、静かな亀裂

先日、芝川ビルという「理想の美意識」が詰まった場所に身を置いた話をしました。その翌日、僕はいつもの仕事現場に立っていました。そこで感じたのは、言葉にしがたいほどの強烈な「違和感」でした。

それは、現場が悪いとか、今の仕事が嫌だという短絡的な話ではありません。今年で25年目を迎える、自分の一部のような場所。それなのに、そこにいながらそこにいないような、自分が違う世界の住人になってしまったような感覚。

まるで、高精細なフルカラーの世界を知った後に、慣れ親しんだモノクロ映画の中に戻されたような、そんなピントのズレを感じたのです。

「愛は動詞」であり、「アファメーション」は体験である

僕は以前、別の記事で「愛は動詞である」と書きました。心があるから動くのではなく、動く(大切にする、行動する)からこそ、後から心が育っていくのだと。

今回の違和感も、まさにその「動詞」の積み重ねの結果でした。 アファメーション(自己肯定的な宣言)も、ただ頭の中で言葉を唱えるだけでは不十分です。理想とする場所に実際に足を運び、その空気、質感、静寂を「五感」でフルに体験すること。

「自分は芝川ビルのような世界に属する人間だ」という言葉が、五感を通じて脳の深い部分に直接書き込まれた瞬間、僕のセルフイメージはアップデートされてしまいました。だからこそ、翌日の現場の風景が「ノイズ」として正しく機能し始めたのです。

「遅い歩み」で築いた土台は、早々崩れない

パッと始めてパッと変えられる器用な人もいるでしょう。しかし、僕は違いました。今のコーチングという道を決めるまでも、自分を変えたいと葛藤し続けてからも、本当に長い年月がかかりました。

でも、今だからこそ確信を持って言えることがあります。 「遅い行動」や「長い葛藤」の末に築き上げた土台は、そう簡単には崩れないということです。

一足飛びに手に入れた変化は脆いですが、25年という歳月をかけて、泥臭く「やり続けること」で固めてきた地盤は、多少の心理的揺らぎではびくともしません。その揺るぎない土台があるからこそ、僕は今の強烈な違和感さえも「自分が進むべき方向を指し示すコンパス」として冷静に受け止めることができています。

メリット・デメリットを飲み込んで、淡々と動く

新しい世界へ行こうとすれば、当然そこには光だけでなく影もあります。物事には必ずメリットとデメリットがセットで存在する。いいことだけを求めて動くのは、本物の「行動」ではありません。

「違和感」を抱えながらも、僕は今日も目の前の現場の仕事を淡々とこなします。 「わかっているから動く」瞬発力も大事ですが、「やり続けるうちに、後から本当の想いが芽生える」というプロセスの方が、今の僕にはしっくりきます。

今の現場での仕事も、次のステージへの準備も、すべては一続きの道。 この「しっくりこない感覚」こそが、僕を新しい場所へと運んでくれるエネルギーになると信じて、今日も一歩、動詞を積み重ねていきます。

サクガワトシタカ
AURA DESIGN代表
気づけば、人生の半分以上を同じ場所で過ごしていました。

そこしかないと思っていたからです。
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