相談相手を間違えると話がこじれる?身近な人に相談する前に考えたいこと

目次

「誰かに話を聞いてほしい」と思ったとき

仕事のこと。

恋愛や夫婦関係のこと。

これからの人生のこと。

何かに悩んだとき、まず家族や友人、付き合いの長い人の顔が浮かぶことは自然なことだと思います。

自分のことをよく知っている。

普段から信頼している。

何かあれば力になってくれる。

だからこそ、身近な人を相談相手に選ぶ。

もちろん、それが悪いわけではありません。

話したことで気持ちが軽くなったり、一度ぶつかったとしても、お互いに話し合って以前のような関係に戻れる人たちもいます。

人間関係には、そういう強さもあります。

ただ僕は、すべての悩みを身近な人に相談することが、いつも最善とは限らないとも考えています。

大切なのは、

「相談するか、しないか」

ではなく、

「この悩みを、誰に相談するのか」

なのだと思います。

身近な相談相手だからこそ「問題だけ」を見ることが難しい

家族や友人と話しているとき、僕たちは純粋に「問題」だけについて話しているわけではありません。

そこには、これまで積み重ねてきた関係があります。

家族から見た自分。

友人から見た自分。

会社で見せている自分。

付き合いが長くなればなるほど、相手の中には「あなたはこういう人」というイメージができます。

そして相談を受ける側にも、当然感情があります。

「あなたには傷ついてほしくない」

「そんなことはしてほしくない」

「今のままでいてほしい」

それは、相手なりの優しさなのかもしれません。

ただ、その優しさがときに、あなたが本当に考えたいことを見るためのノイズになることがあります。

近いからこそ話せる。

でも、近いからこそ冷静に話せないこともある。

これは矛盾ではなく、人間関係では普通に起こることだと思います。

相談相手を間違えると、悩み以外の問題が増えることがある

たとえば、仕事を辞めようか迷っているとします。

本人が考えたいのは、

「これから自分はどう生きたいのか」

ということだったとしても、家族に相談すれば、

「生活はどうするの?」

「今まで頑張ってきたのにもったいない」

という話になるかもしれません。

恋愛や夫婦関係の相談を共通の友人にすれば、その後の人間関係にも影響するかもしれません。

正論を言われて腹が立ったり、意見の違いから喧嘩になったりすることもあります。

さらに一度話してしまえば、その悩みが解決したあとも、相手の中にはその情報が残ります。

つまり、

最初は一つの悩みだったものが、相談したことで人間関係の問題まで増えてしまうことがある。

相談相手を選ぶことが大切なのは、そのためです。

話して気持ちをなだめるだけで、本当に解決したと言えるのか

誰かに話を聞いてもらうと、その瞬間は少し楽になることがあります。

そのあと飲みに行く。

旅行に行く。

友人と遊ぶ。

趣味を楽しむ。

いわゆる「ストレス発散」です。

もちろん、それ自体が悪いわけではありません。

僕も楽しい時間は好きです。

ただ、少し考えてみたいことがあります。

嫌なことを忘れるために楽しむ時間と、ただ楽しいから楽しむ時間は、同じでしょうか。

遊んでいる間は忘れている。

でも家に帰ると、また同じことを考える。

次の日も考える。

そしてまた疲れたら気分転換をする。

これを繰り返していると、人生の中にずっと「悩み」が居座ることになります。

僕が理想だと思うのは、悩みを上手に忘れることではありません。

そのことについて、もう考え続けなくてもいい状態まで整理することです。

「ストレス発散するために楽しむ」から離れてみる

昔はもっと単純だった気がします。

面白そうだから行く。

会いたいから会う。

やってみたいからやる。

「今週は疲れたからストレス発散しなければ」

なんてことを考えず、ただその時間が楽しいから楽しんでいた。

大人になれば、仕事もあります。

責任も増えます。

人間関係も複雑になります。

昔とまったく同じように生きることはできません。

それでも、

人生の楽しい時間まで、悩みを打ち消すための時間にする必要はない

と僕は思っています。

遊ぶときは、ただ遊ぶ。

美味しいものを食べるときは、ただ美味しいと思う。

旅行に行くなら、その景色を楽しむ。

誰かと一緒にいるなら、その人との時間を楽しむ。

そのためにも、日常に持ち込んでいる悩みを、一度きちんと整理することが必要なのではないでしょうか。

身近な人ではなく、第三者を相談相手にするという選択

では、誰に相談すればいいのか。

僕は一つの選択肢として、

「自分の日常から少し離れた、信頼できる第三者」

がいてもいいと思っています。

家族でもない。

友人でもない。

会社の人でもない。

だからこそ、普段のあなたを演じる必要がありません。

「こんなことを言ったら心配されるかな」

「嫌われないかな」

「今後の関係が変わらないかな」

そんなことを必要以上に考えず、自分が本当に考えていることを話せる。

そこには、身近な人とは違った役割があります。

過去のあなたに縛られにくい

長い付き合いの人ほど、「これまでのあなた」を知っています。

第三者は、そのイメージを持っていません。

だからこそ、

「これからどうしたいのか」

という現在のあなたを起点に話しやすくなります。

人間関係への影響を気にせず話せる

相談した内容によって、家族や友人との関係が変わる心配が少ない。

問題を整理する場所と、普段の人間関係を分けることができます。

自分でも気づいていなかった考えが見えてくる

誰かに答えを決めてもらうためではなく、

話しながら、

「自分は本当は何を気にしているんだろう」

「何が嫌なんだろう」

「どうなったら、このことを考えなくて済むんだろう」

と整理していく。

第三者の役割は、答えを押しつけることではなく、自分の中にある答えを見つけやすくすることなのだと思います。

大切な人との関係に「余白」をつくる

身近な人に相談しないことは、その人を信用していないという意味ではありません。

むしろ逆の場合もあります。

大切な人との時間を、

悩みを解決するためだけの時間にしない。

友人と会ったら笑う。

家族と食事をする。

恋人と出かける。

その人との時間そのものを楽しむ。

悩みを整理する場所を別に持つことで、身近な人との関係に余白ができます。

僕は、その余白が人間関係を豊かにすることもあると思っています。

相談相手を選ぶことは、大切な人を遠ざけることではない

誰にでも相談する必要はありません。

そして、すべてを一人で抱える必要もありません。

大切なのは、

自分が何を求めて相談するのか。

ただ聞いてほしいのか。

一時的に気持ちを軽くしたいのか。

それとも、今抱えていることを整理して、前に進みたいのか。

目的によって、相談相手は変わります。

僕が大切にしたいのは、

悩みを忘れるために人生を楽しむのではなく、悩みを整理したうえで、ただ楽しいから人生を楽しめる状態です。

「あのことを忘れるために遊びに行こう」ではなく、

「面白そうだから行こう」

「会いたいから会おう」

「やってみたいからやってみよう」

そういう感覚に戻っていく。

そのために、ときには身近な人ではなく、少し離れた第三者を相談相手に選ぶ。

それも、大人になった僕たちが持てる一つの選択肢なのだと思います。

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